焚き火と言ってもそのテクニックは様々。
焚き火に立ちはだかる困難も様々。
ここでは先人が編み出した知恵のごく一部を紹介しようと思います。
ライターあるじゃない
ライターを使えばいい。でもライターは不安要素が多い。
構造の複雑なライターが故障。水で濡れて使えなくなる。火が小さくなってしまう。踏んだら最悪爆発。安定して火種になることが何泊もするのであれば必要なのである。
火のおこしかた
熱を起こす→火を付ける→火口に引火→焚き木を燃やす
まず火花や高温状態にある物で火口を燃やします。その後焚き木に火を移していきます。
熱を起こす。
オススメはファイアスターターです。ナイフと一体になったモーラナイフやマグネシウムを火口とするマグネシウムファイアスターターなども。
ファイアピストンや太陽熱を利用した物もありますがファイアピストンは火口を選ぶ、太陽熱は昼夜を問う等、条件が出てくるので火花を起こすファイアスターターが一番かと考えます。
ですがファイアピストンも太陽熱も機器自体を消耗しないのは強い点ではあります。
実際ファイアスターターは回数が限られます。一本目のファイアスターターは失敗等でライター以下の着火回数になってしまうことも。
ファイアスターターのコツは、距離は短く、大きく削る事です。非常に大きな熱量を持った火花を出すことができます。
火をつけるもの。
火口=ティンダー=焚き付け。可燃性が非常に高いものを使います。
湿気があると、なかなかつかない。川や、池に近すぎるとすぐに湿気てしまう。
目的地に向かうまでに辺りを見ながら歩き、使えるものは回収しよう。
評価する点は、手に入りやすさ、湿りにくさ、火の付きやすさ、持続力です。
火口に使えるもの。
★フェザースティック ・・・ 枯れて良く乾いた針葉樹を使う。ナイフの質が物を言う。慣れないうちは大きめに。
★ススキの穂 ・・・ とても楽。見つけたら勝ち。下手に丸めないで空気を持たせる。
★マグネシウム粉 ・・・ 細かく削って小山にする。湿気があっても勢い良く燃えるが短時間。
★スギの葉の枯れたもの ・・・ パチパチと音を立てて燃える。火口から薪に火を移す際にも。
★ティッシュ ・・・ 雨の日は活躍するが枚数は限られている。肉から出た油をしみこませて、たいまつのような灯りも作りたい。
★白樺やダケガンバの樹皮 ・・・ 基本的に樹皮はあまり燃えないが、白樺やダケガンバはよく燃えるらしい。
★ポケットの中の糸クズ ・・・ 体温で湿気が飛んでいる。これと同じ原理で火口はポケットに入れておくのもいいかもしれない。
★麻縄をほぐしたもの ・・・ 空気をよく含む。細かくほぐし、鳥の巣のように。
★アマドゥ ・・・ 釣鐘茸の一部。多孔菌。きのこ。まだ目にした事はない。
★牛乳パック ・・・ フェザースティックのように細くする。
自然界に無いものでも備えあれば憂い無し。雨の火に活躍してくれます。
焚き木を燃やす。
大きな木に火が移ればもう飯盒炊爨の準備に取り掛かることができます。なるべく枯れた木を使いましょう。大きな枯れ木も燃焼するまでの温度に達さないと燃えてくれません。枯れ木であっても大きな木は雨を蓄えていたり生きていた時の水分をまだ残しています。
薪割り=バトニングをすることで表面積が増え、温めなければいけない体積が減ります。最初にたくさん薪を割っておきましょう。割った薪に火が移ってきたらあとは太い木を樹皮を剝いでから加えていきます。
雨の日は目的地につくまでに乾いた木があれば回収しましょう。沢登りの時は流木のように樹皮がはがれているものがあれば回収する。樹皮は火がつきにくい上に湿気を蓄える。
雨の次の日、ススキの穂さえ湿気ている状態で熾した火で食べる食事は格別だ。
くれぐれも山火事には気を付けよう。
